播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

兵庫県姫路市の明神山(Cコース~Bコース)

今日の山行はごくごく一般的なルートです。
山道具関連でちょっと実験してみたいことがあったので、手軽に行ける明神山に行ってきました。

 


▲対応する地形図は、国土地理院発行の1/2万5千「前之庄」と「寺前」

 

Cコースで登りBコースで下るというルートです。

 

9:20
姫路市街の自宅を出発。

 

夢前川の西岸を通る県道411号線を北上します。
菅生澗を過ぎた辺りから道路は県道80号線になります。そのまま県道80号をしばらく道なりに進み、護塚橋を渡ってすぐの三叉路を右手に進みます。道はまた県道411号線になります。
後は道なりにすすむだけ。

 

中国自動車道の高架をくぐってすぐの四辻交差点を右折し、中国道沿いにしばらく東へ進みます。
やがて「夢やかた」「夢のさと」への案内が左手側に現れるので、これに従って進めば明神山の登山口へたどり着けます。

 

9:56
登山者用の広い駐車場に到着。

 

10:10
準備に多少手間取りましたが、装備を調えて出発。

 

10:11
車で駐車場に入る直前に小さな橋を渡りますが、駐車場を出たらこの橋を渡ってすぐ北へ進みます。
すると、直進するとAコース、右折するとB・Cコースの分岐に出会います。今日はCで登るためここを右折。

 

10:12
すぐに今度はBコースとCコースの分岐に出会います。舗装路をそのまますすめばBコースで、Cコースへの道は植林の中へ延びています。

 

Cコースの序盤は丸太階段です。家を出るときは何段あるか数えようと思っていましたが、現場に着いたらすっかり忘れていました。というわけで、丸太階段の段数は分かりません。
ずっと丸太階段というわけではなく、途中で普通の道も現れます。

 


▲Cコース序盤の丸太階段。見ての通り展望は無し。

 

10:20
尾根の上に出ました。
この尾根の上には南北に道が通っており、Cコース登山口からの道は、この南北の道に西から合流するためここは丁字路になっています。
進むべき方向(北)を指して「明神山登山道C(健脚向き)1.83km」と書かれており、南を指して「長谷池(東入口)0.54km」と書かれています。長谷池方面には行ったことが無いので、また機会があればどこに登山口があるのか調べてみます。

 

10:21
丸太階段が終わり、いよいよ登山道らしくなってきます。
丸太階段が唐突に終わり、急な土の斜面があるため、遊歩道だと思って丸太階段を歩いてきた人はこれを見て引き返すでしょう。

 

急な土の斜面はほんのわずかな距離で終わり、屏風のような大岩の左側を回り込んで尾根上のルートに乗ります。

 

尾根に乗ってからは緩やかなアップダウンが続きます。
両側に雑木が生えていますが、東側の七種山塊の展望を楽しみながら歩けます。

 

10:28
人一人が通れる幅の割れ目のある大岩に出会いました。大雌岩という名前ですが、昔だからつけることが出来た名前ですね。

 


▲大雌岩(上から撮影)

 

Cコース序盤は明神山を前方に見ながら歩くことが出来、さほど視線を上げなくても明神山頂が見える区間はなだらかです。

 

Cコース序盤は、大部分が下の写真のような道です。

 

 

しかし、ところどころ尾根に岩がむき出しになっているところもあります。そこそこ展望がよく、変化があってなかなか楽しいルートです。

 

10:43
「五合目」と書かれたプレートのある地点を通過。大きな岩の脇に小さなプレートがぶら下がっています。

 

10:49
「合掌岩」を通過。大雌岩と違い、どうしてこの名前が付いたのか全く分かりません。

 

10:52
「六合目」を通過。

 

明神山の山頂を見上げる区間になると、斜度がきつくなります。

 

いよいよ斜度がきつくなってきました。

 

11:00
「がまん坂」と書かれたプレートを通過。
これを登り切れば明神山の南東にある小ピーク「地蔵岳」です。

 

11:03
地蔵岳に到着。数畳ほどの広さの空間がありますが、展望は皆無。

 

汗だくになっていますが、高度計の補正だけをして、休まず先へ進むことにします。

 

地蔵岳からわずかに下り、再び小さなコブに登ります。このコブからは数十メートルだけですが急な下りがあります。

 

斜度がきつくなってきた辺りからずっと展望がありません。展望がないのは周囲に生えている雑木のせいですが、このおかげで日陰が出来、涼しくなっています。
どうせ展望がよくても急坂を登るときは前しか見ませんから、涼しいだけありがたい。

 

11:17
「八合目」を通過。その後すぐに「八丁坂」と書かれた急坂です。

 


▲「八丁坂」トラロープが張り巡らされた急斜面です。

 

11:21
八丁坂を越えると、「明神の鎖場」に出会います。
この付近は、小規模な岩塊流の跡のようになっており、トラロープを使って岩の隙間をはい上がっていきます。

 


▲明神の鎖場

 

11:24
明神の鎖場を慎重に通過してまもなく、「九合目」プレートに出会います。もう山頂は目の前です。

 

11:30
明神山の山頂に到着。
駐車場に車が多かった割に、山頂には数人の先客しかいません。

 

登っているときから自衛隊のヘリの音が気になっていましたが、山頂に着いてヘリがこの周囲を飛んでいた理由が分かりました。防火訓練をしていたようです。山頂から南を見ると、消防のヘリと自衛隊のヘリがオレンジ色のバケツをぶら下げて飛び回っています。消防車も放水訓練をしているようで、夢前スポーツセンター付近(?)に白い水しぶきが見えます。

 

ヘリが飛んでいる理由に納得して周囲を見渡すと、すばらしい展望が広がっていました。
山頂を雲に覆われた那岐山、ガスがかかっている氷ノ山が肉眼で見えます。
双眼鏡で氷ノ山を見てみると、ちょうどガスが晴れて山頂の小屋が見えました。

 

水剣山の右側には日名倉山が見え、その右には後山~駒の尾のなだらかな稜線が見えます。その右側手前には黒尾山が鎮座し、さらにその右にはどこが山頂かわからない植松山が、そしてその右方には三室もくっきり見えます。

 


▲明神山山頂からの展望。(北西から南西に向けて時計回りに撮影)

 

遠くの山々がこれだけはっきり見えるのですから、近くの山はもっとくっきりと見えます。
雪彦の大天井を見てみると、洞窟のようなものが中腹に見えます。明神山から大天井岳山頂少し北にある天狗岩を双眼鏡で眺め、そのまままっすぐ視線を下へ下ろすと、斜面に巨大な洞窟のような穴が見えます。出雲岩でしょうか?

 

 

山頂でくつろいでいる間に、徐々に登山者が増えてきました。

 


▲山頂の三角点周辺の様子

 


▲山頂は段々になっており、三角点のある場所が最高地点。その下に2段にわたって空間があります。

 

13:00
展望と昼ご飯を満喫し、下山開始。

 

Bコースで下るには(Aコースで下るときも)、山頂の西から南へ下ります。目立つ標識があるので、間違える人はいないでしょう。
岩が転がる歩きにくい斜面を下り、トラロープが張られた急な土の斜面を慎重に下ります。

 

13:21
急坂がなだらかになったころ、登山口のある夢やかたと莇野方面への分岐に出会います。ここには丸太のベンチがあり、休憩が出来るようになっています。
AコースとBコースを歩くには、夢やかた方面へ進みます。

 

尾根上の道ですが、周囲の雑木のせいで展望はありません。

 

13:34
直進するとAコース、左折するとBコースという分岐に出会いました。ここもベンチがあって休めるようになっています。

 

Bコースの下りはなかなか急です。
最短距離で山頂に立てるコースだそうですが、展望のない植林の谷間を歩くのは面白くありません。

 


▲Bコースは植林の中につけられたつづら折れの道

 

13:50
Bコース唯一の見所、「長滑ら(滑滝)」に到着。

 

 

岩の斜面を水がちょろちょろと流れています。この右岸を歩くのですが、岩が苔むしていて非常に滑りやすい。
物音がするので視線を上げると、鹿が一頭、私に驚いて逃げていきました。

 

「長滑ら」の下端付近は、非常に滑りやすい岩のガレ場です。注意して歩かなくてはいけません。

 

ここから先は、再び植林の中の道です。しかし、最初と比べて苔むした岩が多く、しっとりした雰囲気で多少はマシです。

 

13:59
地形図で堰堤の記号がある場所には、丸太橋が架かっています。

 


▲この丸太橋の先は、崩壊した林道

 

かつては堰堤を作るための工事用道路だったのでしょうが、今は荒れています。(地形図の破線道部分)

 

14:07
観音滝への分岐や炭焼きがまを左手に見ながら舗装道路(地形図で実線になっている部分)を下ります。
Cコース分岐、Aコース分岐を通過すると、正面に駐車場が見えてきます。

 

14:20
駐車場に到着。総歩行距離は、GPSによると4kmちょうど。

 


▲登山者用(?)駐車場

 

以前は登るたびに山頂に物が増えている状態でしたが、今回は特に新しい物は増えていませんでした。
このまま落ち着いてくれることに期待します。