播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

英語版GPSで詳細な日本の地形図を表示できるUUDの地図

山歩きに使えるハンディGPSで有名なGamin製品ですが、これらには日本語版と英語版が存在します。

 

本体価格を比べると、日本語版は英語版の倍ほどの価格設定になっていて、純正の日本語版地図データも2万円近くします。
(たとえば、Garmin GPSMAP 60CSx の英語版は450ドルほどで買えるのに、日本語版は道路地図とmicroSDカードが付いているとはいえ126,000円もします)

 

ハンディGPSは確かに優れた機械だとは思いますが、英語版が半分の価格で買えるのに、とんでもない価格の日本語版を買う理由が思いつきません。

 

そんなわけで、私は今までずっと(合計3機種)英語版のハンディGPSを使ってきました。

 

今使っているGPSはGarminのMAP60Cx(CSxではありません。電子コンパスも気圧計も不要なのでCxを購入)で、これが私にとって初めて地図表示の出来る機種となりました。
しかし、問題があります。日本の詳細な地形図データは、日本語版のハンディGPSにしかインストールできないのです。

 

そこで、何か方法はあるだろうと思って探した結果Webで見つけたのが、今回紹介するGarmin用の地図データです。

 


製品名:GARMIN(ガーミン) GPS用 日本詳細1:25000道路地図+トポ(20m等高線付き)
メーカー:アップアップダウン製作所(日本)
定価:¥11,550 (ダウンロード版は¥9,450)
▲今回のブログ記事では、「UUDの地図」と呼ぶことにします。「UUD」はアップアップダウン製作所の略称です。

 

私はCD-ROMで購入しました。
ダウンロード版は安価で便利なのですが、ダウンロードで購入したソフトはレジストキーを紛失したり(キーの書かれたメールを消してしまったり・・・)、そもそもダウンロードしたプログラムの保存場所を忘れたりして、後々再インストールするときに困り果てることがしばしばあるので、媒体の形で持っている方が私の場合は安全なのです。

 

Garmin純正の地図データは本物の地形図と同様に10m間隔で等高線が書かれていますが、UUDの地図は20m間隔です。でも、20m間隔でも全く困りません。

 

GPS本体が英語版なので、日本語の表示機能がありません。そのため、地名はすべてローマ字で表現されます。「ローマ字なんて見にくい・・・」と思われるかもしれませんが、漢字だと読めないような地名がローマ字で書かれているので、地名の読み方がよく分かるというメリットがあります。

 

ハンディGPSで表示すると、下の写真のようになります。

 


▲左側は、兵庫県姫路市の明神山、右側は兵庫県朝来市の達磨ヶ峰周辺

 

画面に表示されている緯度経度や標高は、カーソル位置のそれを表しています。方位と距離は、現在地からカーソル位置への方位と直線距離を表しています。今回の場合、現在地は我が家です。つまり、我が家から明神山は方位358度、直線距離で18.6kmにあるということが分かります。

 

表示している縮尺では、左下のゲージが300mになっています。
この縮尺が(私の基準では)一番実用的だと思います。これ以上ズームインしても表示される情報量は増えませんし、ズームアウトすると等高線が混み合って訳の分からない画像になってしまいます。

 

すばらしいのは、地形図に書かれている破線道がUUDの地図には表示されることです。(確かGarminのには出なかったはず。記憶違いなら申し訳ありません)
右側の地図画像を見てください。カーソルが指し示す辺りに、(見えにくいですが)破線が書かれています。これは、生野山荘跡地から達磨ヶ峰を通っている破線道で、国土地理院の地形図にも書かれているものです。
地形図の破線が正しい場合には、この破線道表示は非常に役に立ちます。

 

「こんなGPSがあれば道には迷わない」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実際はそうでもありません。
実際、2007年4月30日に歩いた三久安山では、このGPSがあったにもかかわらず現在地が特定しづらく、結局、道なきルートで下山することになりました。

 

地形に特徴がなかったり、等高線が複雑に描かれている場所にいるときは、GPSの小さな画面では「GPSに映っている地図は、地形図上ではどの部分に相当するんだ?」という疑問を解決するのがなかなか難しい。



地図データは、GaminのMapSourceというソフトを使ってハンディGPSに転送します。

 


▲UUDの地図をGarmin Map Sourceを使ってパソコン上で表示したところ(兵庫県姫路市の明神山周辺)

 

赤い三角形は三角点を表しています。
このソフトを使って必要な範囲を選択し、それをハンディGPSに転送します。

 

私は512MBのmicroSDをGPSにセットして近畿地方をほぼカバーできる範囲の地図をGPSに保存しています。そのため、山へ行くたびに地図を転送する手間は必要ありません。近場の山しか歩かないという方は、microSDを買った時に一度転送するだけで十分だと思います。



ログ取りにしか使わないのでほとんど活用できておらず、私の場合、費用対効果は???です。
しかし、(等高線があまり複雑でない場所なら)いつでも簡単に現在地を特定できるという安心感を買ったと思えば、安い買い物と言えるかも知れません。